テイラースウィフトを聴いてるけど

 You Belong With Me(「あなたにふさわしいのは私」)の動画を見て思うこと。

 これって、冴えない女の子がチアリーダー(花形)に男の子を取られて、でも大変身して綺麗になってパーティーに行って、男の子を取り返し花形さんに勝ちました、という話よね?まさにシンデレラ的展開でわかりやすい。眼鏡の地味な主人公と、ライバルのチアリーダーは、テイラー一人二役で演じてる。

「彼女はハイヒール、私はスニーカー

 彼女は応援団のチアリーダーで、私は屋根のないベンチ組」

 ここの歌詞は好き。bleacherって、屋根なし観覧席という意味なのね。初めて知りました。それにしても、カースト下位の女の子が、下位のまま幸せになるという選択肢はないのか。シンデレラにならなきゃだめなのか。地味な子が、地味で控えめな故に好かれるという選択肢はなくて、パーティーで成り上がるのがすべて!という思考回路があるみたいだけど、便利だなあ。だって、ドレスと化粧品と、そのためのノウハウが売れるじゃん。「メイクでカースト下剋上!」みたいな見出し、なんなら雑誌に載ってても不思議じゃない。綺麗にするのは素敵なことだけど、誰かに勝つために必死になってのめり込めば、泥沼に嵌まってやめられなくなる。誰もが頑張るから、誰も勝てなくなる。

 このPVの続きが見てみたい。成り上がったあと、彼女はどうするんだろう。おしゃれをするのは特別な時だけで、いつもは眼鏡をかけて本を読む女の子に戻るのか、常に花形の女の子たちと競い合う世界に足を入れるのか、どうなるんだろう。

「そのあと、ずっと幸せに暮らしました」

 そんな一文が、リアルな人生にはありえないことくらい、誰もが知っている。