恋愛依存症の人の日常ってこんな感じ

 高校の頃の同級生が、彼氏を頻繁に変える女の子だった。好きになれば、すぐに恋愛関係に持ち込もうとする、そのエネルギーと前向きさには素直に感嘆する。ただ、相手に寄りかかるのはよくないことは、その子から学んだ。私が知る限り、高校最初の一年で五人、乗り換えたはずだけど、そのどれもうまくいってなかった。

 一人目は、王子様タイプの男の子で、芸能界を目指して俳優養成所に入所後、挫折したという。ルックスは、高校生ながら完成されているほうだった。あと一歩で読者モデルになれる感じ、と言ったら通じるだろうか。この彼氏は、なにせやることが気取っていて、朝は家の前まで彼女をお迎えに上がり、一緒に学校に行って、駅のホームで別れる時は、別れる振りをして、ドアが閉まるギリギリに飛び込んできて、「やっぱり離れたくないから」みたいに言える人だった(らしい)。

 外見が王子様だとDVである可能性が高い、とどこかで聞いた。この彼氏もそうだったらしく、部屋には鉄の細い棒が置いてあり、二股をかけられていた別の彼女が、それで殴られたとか。怖い。結局、同級生とも破局していた。

 付き合う前に気づけないものなんだろうか、と高校生の私は考え、達した結論は「人は自分が愛されていると思いたいもので、それが幻でもしがみついてしまう」だった。今は違う。「彼氏がいるのがステータス、それを失ったら地味女の仲間入り」という焦りが、同級生を無茶な恋愛に走らせていた気がする。

 二人目は部活の先輩だったけど、彼女は告白して振られ、夜中に私を叩き起こして泣き喚いた。その時の同級生の服装は、パンツの見えそうな短いワンピースだったから「そういう無防備さが理由なのでは」と思った記憶がある。彼女としては、勝負服だったのかもしれない。手っ取り早く男の気を惹こうとする人は、性を利用するけど、それって安売りじゃないかって、見てて不安になる。

 三~五人目については書く気がしない。セックスして終わりの関係だった。彼女は誰に対しても、一日百回とか電話をかけていたけど、それってほとんど病気だと私は思う。