同性の目に怯えて失うもの

 『ラブホの上野さん 第2巻』の感想。サルの社会では、一番モテるのがボスザルで、その他のオスザルは、そのおこぼれにおずかるという仕組みらしい。上野さんいわく「人間も同じ」。そうだろうなーと思う。

 昔、スクールカースト上位の男子生徒がいて、性格はよくなかった。人を見下すし、相手によって態度を変える。それでも女子からの評判はよかったので、よくモテていたし、白状してしまえば、恋愛するなら彼がいいと私も思っていた。女の子に向かって「豚」とか言っちゃうような男子だったにも関わらず、である。自分がいじられて不愉快な思いをしたことだってあったけど、それでも彼には価値があった。だって、その男子と付き合えれば女子ヒエラルキーの頂点に立てるからだ。その立ち位置に目が眩んだが最後、性格なんか二の次である。

 あれからだいぶ大人になって、単独行動が前よりも増えた結果、仲間内での争いに終始すると、結局人生を損することを学んだ。だって、単純にコスパ悪いもん。狭い世界で足の引っ張り合いをしていると、客を取り合う風俗嬢みたいな陰険な思考になってしまうじゃないか。ブランドのバッグをちらつかせてSNSにアップしてる予算と暇があったら、オーダーメイドの靴でも注文したほうが絶対にいい。30万かけて「金のかかる鼻持ちならない女」の称号を買うことない。

 あと、いい男はたいてい学校の外にいる。そういう人と一緒にいるほうが、周りの女子の羨望よりも、はるかに楽しいものをくれるよと、過去の自分に伝えたい。