印伝の財布

 財布を買い替えようと思う。父に

「新しい財布が欲しいんだけど、何かいいブランド知らない」と聞いたら

「ブランドは知らないけど印伝はカッコイイ」とのことだったので、検討中。

 今使っているのは安物で、四隅が剝がれてきている。物は使えれば安くてもいいと思っていたけれど、これがそうでもないことを実感する。質のいい物は高い、高いけど持ちがいい。印伝の財布も2万くらいするけど、その価値があるならいい買い物だろう。デザインが「和」っぽいのもいい。原料が漆だものね。

 安物は別に悪くない。誰でも、気に入った物に手が届くのはいいことだ。服の世界で言えば、ファストファッションが世界を席巻しているけど、批難できることじゃない。服の価格が大幅に下がったから、庶民も手軽におしゃれや流行を楽しめるようになった。

 でも、いまの世界のそれはどう考えてもやり過ぎだ。すぐに駄目になって買い替えを迫られるなんて、もう十分だって思う。流行なんてどうでもいいから、一回買ったら十年は持ってほしい。私は物持ちがいいほうだけど、物がついてきてくれないのでは困る。壊れた物は使えないから。

 印伝の財布が何年ものになるかはわからない。そもそもまだ手に取ってもいないし。でも、若い女の子向けのファンシーな店で買った今の黒いそれよりは、長持ちしてくれることを祈る。

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