日常を生き延びる

 複数の予定がある日は、できるだけ効率的にスマートにこなしたいんだけど、実際、自分はそんなに器用じゃない。やりたいことの全部を、肩ひじ張らずに綺麗に片づけられるってことは、そうそうないんだと思う。前はそういうカッコ悪い自分に苛ついたけど、今は、最終的につじつまが合えばいいか、みたいなスタンスで生きている。そして、そのほうが楽。

 「やりたいことをやる」っていうのは、案外むずかしい。昔は甘いものが好きでバクバク食べていて、そうして肥満になって、医者に運動不足を笑われた。その後、糖分が体によくないと聞いて甘味は断っている。そのせいで、今日もミスドの前を、後ろ髪を引かれる思いで通り過ぎた。砂糖のたっぷりかかった、フレンチクルーラーポン・デ・リングハニーチュロなどなど定番ドーナツが108円……どれも好きだし、お茶したい気分だったけど諦めるのだ。ここで「やりたいことをやる」ためには「今日だけルール破るよ!」と開き直らなきゃならない。それが、できないんだなー。

 「スマートにしたい」って思ったら、自分の今の習慣ややり方をきっぱり否定して、人間改造する勢いでかかる必要があるのだろうが、ガッツがそこまで追いつかないのだ。で、それでも許される環境だから、変われないだけなのだ。

 自分の気持ちと行動に折り合いをつけて、わだかまりなく処理するなんていう、爽やかな生き方には縁がない。一年も前のことを今でも思い出して悶絶するし、許せない人のことは相変わらず許せない。爽やかぶることはあるけど、そのうち内面とのギャップが苦しくなる。日常はサバイバルだ。投資の世界で「まず生き残れ。儲けるのはそれからだ」と言った人がいるが、「まず毎日を生き延びろ。幸せになるのはそれからだ」と私も言いたい。