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みんなで裕福思想

 市販のカマンベールチーズを食べ比べている。今のところ、十勝チーズ>>>セブンイレブン>>メグミルクという感じだけど、十勝はぶっちぎりでおいしい。日本人に合うように研究しましたってパッケージに書いてあるだけあって、独特の臭みがほとんど気にならない作りになっていて、柔らかいデザートみたい。メグミルクは十勝と間違えて買って、口に入れた途端「?……???」と、自分が何を間違えたかと不信になったから、あれ以来買ってない。セブンイレブンも、値段が十勝より若干安いことを考えれば、健闘していると思う。メグミルクは、安い。(近くのスーパー調べ)

 「平等に貧しくなろう」と新聞で主張した人が叩かれているけれど、当たり前だ。みんな十勝のチーズが買えないから、メグミルクのを食べるしかない、みたいな状況でしょう、それ?豊かな社会なら、良いものが多少高くても支持する人がいて、質の高いものが生き残っていける。良いものを作る人もまた保護される。それが理想的な社会だと信じてるし、貧しいっていうのは美しいことでもなんでもない、選択の自由を奪われるってことに過ぎないと思ってる。

 悪しき清貧思想っていうのは、どうしても好きになれない。それは権力者が、庶民に金を渡さない言い訳に見える。「君たち、お金がなくても幸せなんでしょ?じゃあ払わなくてもいいよね?」という理屈を許すのは、あまりにお人好しだ。「やりがい」「幸せ」っていうのは、基本的な欲求が満たされた上に乗せられるべき項目だ。で、基本的欲求――「最低限の清潔さ」「雨風しのげる場所」「十分な睡眠と食事」その他もろもろって、豊かさに支えられてあるものだ。だから、文化的に豊かな社会と美味しい食べ物が好きな自分としては、みんなで裕福思想を提唱したい。