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明日はお雛さま

 頭の中に、唐突に雛祭りの曲が流れてきた日だった。日本の伝統意識が、私に三月節句を祝わせようとしている。正直、梅と桃の区別もよくつかないんだけどね。小さなお雛様でいいから飾ろうかと思いつつ、今日まで何もしていないので、せめて歌でも歌おうと思う。🎵きょ~うはわたしも晴れ姿~🎵

 もともとは邪気を人形に託して川に流す行事だったらしいから、人形を飾って祝うなんていうのは邪道もいいところなのかもしれないが、そんな習慣すら薄れてきている今日この頃。だってわからないですよ、なんでその日に限って女の子の健やかな成長を願うのか。なぜお内裏様とお雛様が並んだ雛壇を、和室に飾る必要があるのか。将来の華やかな婚礼を願ってなのか。それなら、お雛様も現代的にウェディングドレスでも着せたらどうか。お祝い感が増していいかもしれない。

 伝統が廃れていくと嘆く人はいるけれど、時代遅れの伝統行事なら人々が必要性を感じないのも当たり前で、そうなった以上、廃れていくのが自然なことじゃないのかと思う。もう、お雛様のあの衣装を着る習慣が日本にないというのに、貴族でもない家がそれを祭ってもなあ……という気がする。それだったら「悪いものを流すのよ」と子どもに教えつつ、水に溶ける紙でも使って作った人形を川流しにする、昔のやり方を復活させても罪にはならないのでは。

 意味も分からないのに「それが慣例だから」と続ける人たちは、ただ単に思考停止に陥っているだけだ。伝統がライブで生きてさえいれば、私だってそれを伝えていこうという気になる。誰に要請されなくても。そうだ、明日は現代雛祭りをやろう。