ナマケモノ戦略

 ナマケモノは、徹底して動かない。だから食料も少なくて済み、さらには動体視力に優れたジャガーに捕食される可能性も低い。そして、エサをめぐって争う必要がないように、他の生き物なら食べない毒の葉を食事にしている。こうして調べたことを書いてみると、なんだかナマケモノが賢いように見えてくる。「交尾から出産まで樹にぶら下がったまま行う」、ここまでくると一種の根性すら感じてしまう。睡眠は一日18時間、ついでに肝臓もないらしい。肝臓を病む人が多いことを思えば、そもそも臓器がないことの利便について考えさせられる。

 注目したいのは、一日18時間の睡眠ってところだ。睡眠不足はあらゆる活動の妨げになる。人間ももっと眠るべきだ。お昼の休み時間が、昼食を摂るだけで終わったりせずに、その後に寝る時間があってもいいんじゃないか。私が会社を作るなら、12~14時くらいまで昼休みにしたい。そして昼寝ができるようにベッド完備で。もしくは昼夜が逆転している人のために、17時から深夜までの部署があってもいい。言うだけタダだから、こういうことはどんどん言っていきたい。

 できれば部活みたいなもの、サークルも作りたい。フットサルチームとかイラストクラブとか。でもって、出張は泊りで地元の地酒や特産物をレポートしてくる。今はなんでもスピード感あふれているので、少しナマケモノになるほうがうまくいくこともあるんじゃないか。速い新幹線が必要なときは使えばいいけど、それ以外はゆっくりいこうよ、と言える余裕が欲しい。ナマケモノ戦略を、日常生活に落とし込むことは、一種の生存戦略でもあるのだ。