ブランドは、維持する方が大変だ

 ブランド指定って「そこならある程度上質なものを提供してくれる」っていう安心感のことだと思う。「シャネルなら間違いない」とか「靴下専門店だから良質」などなど。一理あるんだけど……

 ストッキングをずっと靴下屋で買ってたんだけど、この間カネボウエクセレンスDCYを買ったら、こっちのほうが履き心地がよかった。伝線もまだしない。いつも指定してる物から離れてみるって大事だわー。それなりの物が買えるから老舗に行くけど、もっと安く良い物が手に入るなら、私は単純にそっちに流れる。

 確かに、人気作家の書くものってほとんど外れがないし、ブランド品の服は質が良くて長持ちする。その安心感を樹立するために、長い時間とコストがかかったこともわかる。でもね、それって永遠じゃないんだよね。ポッと出の作家が一瞬だけすごく面白い作品を書くこともあるし、無名のデザイナーのほうが、時にはもっといい物を作る。それでも「老舗なんだから負けていない」と言い続けて、あるとき負けが立て込んでいるのに気づいて、知らない内に苦境に陥ってた……なんていうのは、よくある話だ。ブランドはすごい。ブランドは実力がある。でも永遠じゃない。それをひっくり返してしまう「何か」や「誰か」は、いつどこから出てくるかわからない。ブランドは樹立することよりも、維持するほうが大変だ。