傘では守り切れない悲しみがあるって知ってた?

 今日は雨だった。ひどい降りではなかったけど、革靴が濡れたのにはヒヤッとした。革がだめになったら元も子もないと、予定を取りやめて家路を急いだくらいで。ヒカルの碁で「人類が月に行ける時代に、なんで傘だけ傘なんだろう」みたいな台詞があったと思う。ホントそう。

 傘を差すだけで、足元まで守ってくれるようにならんもんかな。最近では腕時計にICチップを仕込んだり、耳から垂らすうどんみたいなやつが端末になってたりするんでしょ、なんで傘だけ傘なの。進歩しないの。肝心なところ(人々の生活に関わる一番身近な部分)がなんで進化しないのかようわからんわ。傘の研究をしますって言っても、研究費が出ないのかしらね。

 傘の内部に付いた感知器が身体図を把握して、足元までガードしてくれる……そういうの、できないもんかしらん。とりあえず頭の中の「あったらいいな、こんなもの」リストに載せておく。

 幸い靴は乾いてくれた。靴のメンテナンス技術にも革新が欲しい。前に靴専科という修理屋に、雨で染みのできたブーツを出したら、綺麗なキャメルだったのが、貧乏臭く白んでいた。文句を言うと「インクを抜くんだから仕方ない」の一点張りで、それだったら全体を均一に水で濡らす方が、よっぽど安上がりじゃないかと思った。実際、全部を水浸しにしてしまえば色ムラはなくなる。メンテナンスに金をかけるだけ馬鹿らしいが、そんな人が増えたら彼らが仕事を失うのは自然なことであって、「仕方がない」って技術刷新を諦めてる場合じゃないんだよなあ。