色に関する日記徒然

 夕陽で街が赤く染まる風景を久しぶりに見た。怖いくらい赤いね。その色が極まることで「怖い」と思わせる色は、赤以外にないんじゃないかと思う。極まったのが青ならば、私はその綺麗さに感動して泣く。黒なら何も見えない。黄色ならきっと、具合が悪くなる。普段なんとも思わないけど、世の中のあらゆるものには色が付いていて、人の精神状態になんらかの影響を及ぼしている。という当たり前の事実を認識する、夕陽に浸っている町。

 いつだったか、あるファッションデザイナーが「女の人の狂気は美しい。それを表す色は赤」というような発言をしていて、なんとなく納得した。じゃ、男の狂気は何色なんだって言われると、それはやっぱり黒なんじゃないでしょうか。美しくなくてドス黒くて、救いようがない絶望を感じます。ファッションの世界はよく知らないけど「男の狂気」なんてテーマにした人なんていないのではなかろうか。だって「美しい」ってことと両立しなさそうだし。

 それにしても、色を見せられてなんとなくイメージが浮かぶって、よく考えたら不思議なことで、その現象はどこから起こってくるのだろうね。薄いピンクを見て「淡くて儚い」「若い女性」「幸福」とかいう言葉に変換できる機能は、果たして人類に必要だったのだろうか。暇を持て余した神さまの、何かの遊びなのだろうか。