翻訳は難しい

 A friend in need is a friend indeed. 必要なときにいてくれるのが本当の友達。

 in needとindeedで韻を踏んでいるんだろうけど、indeedは「確かな」って意味だから「確実に友達」って感じか。翻訳って難しい。in needは「緊急な」とか、そんなニュアンスもありそうだけど。「いま要るのよ、それが!」っていう雰囲気で。

 訳の良し悪しは、原文と照らし合わせないとわからないことが多い。ランボーの詩(正式なタイトルはないけど、とりあえずは「永遠」としておく)の訳は、池澤夏樹小林秀雄で全然違う。「とうとう見つかったよ/何がさ?永遠というもの」と、重力から自由になるみたいにさらりと訳すのが池澤夏樹、「また見つかった、/何が、永遠が、」とたたみかけるように訳しているのが小林秀雄、受けるイメージは両者、まったく異なる。ランボーは意外と頑なでマッチョな側面を持っているから、なんとなく小林訳のほうが本人に近いけれど、読みやすさは池澤訳が抜群だし、個人的にこっちの方が好き。ただ池澤訳に関しては、いつだったかの日本版プレイボーイに載っていたもので、うろ覚えであることを告白しておく。

 翻訳の難しさについて書こうと思っていたのに、詩の話になってしまった。