みんなで食べれば

 「会場にコーヒースペースを作ったら会話が弾んだ」「ディナーパーティーで仲良くなった」なんて話を聞く。「一緒に食べる・飲む」っていうのは、すぐに見知らぬ人同士を近づけてしまう。「同じ釜の飯を食う」という一体感なんでしょうか。狩った獲物を分け合う時の仲間意識に、体が自然と反応してしまうのか。わからないけれど「食卓を共にする」というのは、きっと思ってる以上に大事なことだ。好きな人とのデートでは、必ず何か一緒に食べるでしょ、そんな感じ。

 一度だけ行ったホテル・アンダーズ東京では、ホテル内で自由に飲み物がオーダーできるとかで(宿泊客じゃないからそれはしなかったけど)、つまりホテルのどこにいても、コーヒー片手に立ち話、なんてことができるわけだ。いいなあ。なんの用事もないのに泊まって、いろんな人に話しかけたくなる。「どこから来たの?」「東京での滞在は何回目?」「どうしてこのホテルを選んだの?」そんな会話。別に公式な場所じゃなくても、飲み物さえ用意すれば、そういう空間は作れるんだろう。会議室にもコーヒープレスがあればいいのに。

 親しくなりたい人とは、だから頻繁に食事に行くのがいい。裏を返せば、お近づきになりたくない人とは、一緒に飲みも食べもしない。これだけで、ビジネスライクな関係が作れる。ということを、いま初めて言語化して意識するようになってる。