みんな綺麗になっていく

 モーニング娘が好きじゃなかった。「あんたにゃもったいない、あたしはナイスバディ」とか「日本の未来はウォウ、ウォウ」とかいう歌詞があったと思うけど、なんとなく品がないなと思うし、茶髪でヤンキーみたいな外見にも違和感があった。いかにも攻撃的な女の子って感じで。それよりはAKBが流行った、10年後の今のほうが好きだ。制服みたいな服装に、まっすぐな黒髪で「心のプラカード君が見てくれたら」とか歌っているほうがずっといい。

 男の子たちの服装も変わった。ごくごく平凡な男の子が、ユニクロの白いシャツに黒いスキニーを履いて、奇抜さはないけれど清潔で綺麗な格好をするようになった。昔の男子がどんなだったか、と言われても覚えていないけど、街を歩いていて「最近の青年はシンプルでおしゃれだな」と思うようになったことを思えば、当然まえは何かしら違う服装をしていたんだと思う。たぶん、スーパーで安く買ったような、趣味の悪いアルファベット入りのTシャツでも着ていたんだろう。そんな気がする。この変化はなんなんだろう。

 みんな綺麗になっていく。よいことなのだけれど、その理由がよくわからない。奇抜なものはもういいやと、みんな少し落ち着いてきたのだろうか。攻撃性や積極性よりも「癒し」や「シンプル」が大事、ということなんだろうか。精神性が上がってきたと言うべきか。だとしたらよい変化。景気はよくなってほしいけど、無様な成金が増えるんじゃしょうがない。今の日本の人たちは、きっと質素の良さだって(バブルの頃よりは)わかっているはずで、こういう人たちがお金を持つ国っていうのを、わたしは見てみたい。もっと綺麗な人々が見られるかもしれない。