メルシーベビーの日常ブログ

美容、音楽、趣味のブログ。生きやすくなるヒントも書いていきます。

自分は一人しかいない、という圧倒的に確かな事実

他人なしで生きられる人間なんていないぜ、デイヴィッド。そんなの不可能だ。

かもしれない。でもこれまで、僕であった人間だっていないわけで。僕が第一号かも。

                  ポール・オースター『幻影の書』

 すごく単純な事実として、自分は一人しかいない。過去にもいなかったし、未来にもいないだろう。人について言われることは、なるほど今までの人間がすべてそうだったという、膨大な母数の統計に基づく限りなく正解に近い値かもしれなけど、だからって100%自分にもあてはまるとは限らない。

 占いでもなんでもいいけど「あなたはこういう人だ」という分析は、なんとなくの傾向を示してくれるだけで、それが絶対的に正しいわけじゃないのだ。「女はこう考えるものだ」とか「男はこういう生き物だ」とか「血液型がA型なら几帳面な性格だ」とか、いろんな人が自分についていろんなことを言うだろう。それを鵜呑みにしてはいけない。母性本能のない女もいれば、狩猟本能のない男がいて、雑な性格のA型もいるだろう。当たり前だ。でもそんな不確かな基準で、みんな人を測ろうとする。

 自分は一人しかいないし、他の誰とも違う。ポール・オースターが書くみたいに「僕が第一号かも」。どんなに分析に分析を重ねても、それは100%の正解は弾き出せない。人間っていうのはもっと有機的で、不安定で、すべてがケースバイケースなのだ。そういう気持ちで、自分とも他人とも向き合っていたい。今まで自分であった人間がいないのと同じくらい、あなたであった人間だっていないわけで。